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SF

 SF小説を読み出したのは、小学校低学年。祖母に、たしか「月世界旅行」という本を買ってもらったのがきっかけです。その頃は月人がいるのではなかという、淡い期待を抱いていました。そして、科学に目覚めていくのですが、英語と数学が不得意で科学者になる夢を諦めました。

■ SFを書く 

 SFを書いて見る気になったのは、2日連続して見た夢がきっかけです。
夜中目を覚ました後、枕元のメモ用紙に眠い目で夢のあらすじを書いておきました。
翌朝見ると、読めない部分もあるがだいたいのストーリーをつかむことはできます。
そのストーリーを元に、詳細を描き込んでいく手法でやってみました。
素人なので、読みにくい部分や、おもしろくないところはご勘弁下さい。
51ぺーじの小説です。

    youhini

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■ SFを読む・見る

 人間の空想が想像力を育み、やがて現実のものとなっていく過程がとても興味深い。
例えば宇宙エレベータという話があって、宇宙までエレベータで上がって行く世界が描かれたが、今までそれは実現不可能と言われていた。
しかし近年の素材開発や、論理により実現可能である事が分かって来た。
そういう意味でSFは、人類や技術の進歩に大きな貢献をしていくと考えられる。
またSFは、宇宙への旅や、異星人との遭遇を見たり読んだりしている時に、ワクワク、ドキドキと人を楽しませてくれる。
今まで読んだり、映画で見たものの中で印象に残っているもタイトルを上げてみた。
子供の頃を、空想が好きで宇宙や宇宙人に憧れていた事を思い出す。

● 2020年:マッダーボット・ダイアリー(マーザ・ウエルズ)
 主人公は、名前のない警備ロボット。かっての事故で大量殺人を犯したとして、一分記憶を消されていたが、逃げ出して放浪の旅にでる。途中で出会った惑星資源の調査隊と一緒に行動し、警備ロボットとして、その隊を救うことによって自由な身になる。さらに自分探しの旅に出るが、以前助けた博士が、捕らわれていることがわかり救出に行く。それは、秘密のデータを取り戻すための罠かもしれないが・・・自分のことを弊機といい、ロボットらしいが、連続ドラマの視聴が趣味で、自分の真実を求める旅に出るところが人間ぽくっておもしろい。

● 2020年:コルヌトピア(津久井五月)ハヤカワのSFコンテストで大賞を取った作品。植物世界のサイバーパンク小説。植物の演算装置が、量子コンピュータ並に使われる。ウムベルト(角)をつけレンダリングという方法で、植物フロラと交信できる砂山フチオと、フロラ研究しているヒタキが主人公。東京のフロラグリンベルトで異変が起き、砂山の所属している警備会社がそのその調査に乗り出す。ペアを組んだのが、大学の教授ではなく、優秀な准教授のつぐみ。一応の調査が終わったところで、つぐみの研究している異端植物の花と更新している時に、砂山は意識を失い、その後ウムベルトが使えなくなる。その回復を兼ねて再度異端フロラに接している時に、元の感覚を取り戻していく。その、グリーンベルトに侵入していたのが、昔病院で知り合ったツグミということが分かってくる。

    2020sf


● 2015年:太陽系動乱2312(キム・スタンリー・ロビンソン)
 300年後の世界はどうなっているかを考える機会だった。もちろん300年後は私の姿はなくなっているが、なるほどと思うところもあった。
人類は、太陽系の他の惑星に進出して、水星や金星までにも人が住んでいる。
太陽の影響が強すぎる惑星は、日覆をし、自転速度も変えてしまう。
医学は進歩し寿命は200歳を越すが、人間のやっていることは今と同じで、男女ともに権力闘争とセックスの快楽を追い求める。
なんとか、戦争が起きず世界の力のバランスはとれているが、一人の権力者の死が、そのバランスを壊しかけないことは現代と同じ構造だ。
    2322



● 2014年:孤児たちの軍隊(ロバート・ブートナー)
 SFの形体をとっているが、リアルな戦争物のように読める。地球が突然宇宙からの攻撃を受ける。
そんな時に、学校で問題をおかした一人の少年(ジェイソン)が、軍隊に志願し歩兵としての訓練を受けながら成長していく話。
宇宙人は、地球を丸のまま手に入れたいらしく、構造物を大都市に落として、人類を少しずつ殺していく。その正体を掴むべく、科学者の荷物運搬係としてジェイソンが雇われる。

    kojitati


● 2014年:月は無慈悲な夜の女王(ロバート・A・ハイライン)
 月世界植民地が地球政府に独立を宣言した。宇宙船も、ミサイルも持たない月社会がどのようにして地球と戦うのか・・・原作は1965年12月に発表されたというから、作者の想像力の凄さに驚かされる。
主人公のコンピュータ技術者のマニーは、自意識を持つ巨大コンピュータのマイクと友達になる。
そして他愛のないおもしろ話を繰り広げながら、マイクは徐々に人間の感覚を持ち始め、コンピュータネットワークを自由に動けるようになり、そこに接続されているあらゆる機械をコントロールできるようになる。
プログラムが、この頃の技術である削孔テープで書かれるのがおもしろい。

    tsukiha


● 2014年:ガニメデ支配(フィリップ・K・ディック)
 星間戦争に敗北し、ガニメデ人に占領された地球。ガニメデ人はワームのようなやつで、テレパシーを使って人間を支配する。
しかし、人間にもテレパシーの使える、抵抗勢力の指導者パシィーXがおり、ガニメデ人の率いる軍隊に対向する。
その頃、テネシーの山中で、異端の天才精神科医が開発したものの、だれも使用したことのない最終兵器が発見された……。その兵器を使うのか?

    ganimede


● 2013年:空間亀裂(フィリップ・K・ディック)
 とても50年前に書かれたSFとは思えない。黒人大統領の出現、平行世界、臓器移植など色んな要素が散りばめられている。
翻訳物でいつも思うのは、回りくどい説明で、ストーリーの全体像がなかなか掴めないこと。
だから、三分の一ほど読んだ所でやっと面白くなってくるということだ。
空間の隙間から入った世界は、地球と全く同じ条件で、そこを支配しているのは、北京原人。ホモ・サピエンスは何らかの理由でいない社会。
金属もガラスもないが、木で高度な世界を築いているし、テレポートする能力も持つ。

    kukan



●2013年:銀河鉄道の彼方に(高橋源一郎)
 図書館にリクエストして、本を手に入れて読み始めた。
書き出しは科学的・・・から哲学的へと変化していく。ストーリーは宇宙の果てに向けて一人で旅立つ男の話。
宇宙の果てはあるのか?時間て何なのか?自分の存在は事実なのか?最近の科学では、宇宙の始まりはりんごくらいの大きさだった。それが爆発して、今の宇宙を創りだしたという論理のようだ。
私達の社会は、すべて約束事でできていて、本質を全て理解できているわけではない。
ストーリーは死後の世界のようになり、やがて平行世界が交差する不思議な世界へと変わっていく。

   

● 2011年:太陽の盾(アーサー・C・クラーク)
 地球の文明を滅ぼすために太陽の活動を活発にして、太陽風を起こす。
その事実を、タイムスリップして知った女性兵士が、地球連合に伝え対策のために、地球を覆う盾をつくる。盾にはAIが組み込まれ、自分で盾を作っていくというストーリー。
最後は盾のAIが自分を犠牲にして地球を守る。人類の9割が助かる。
壮大なストーリーを書いたのは、もと科学者。本質を知らないと、SFは書けないのかな?


● 2010年:創世の島(バーナード・ベケット)久しぶりに読み応えのある、哲学的なSFだ。ロボットの話には、いつもこのロボットが人を殺せるかとか、新しい事を想像ができるかとかがつきもの。創造は、いろんな事の組み合わせで創造に近いことができる。それを、創造と呼べるか?しかし、忠実なロボットが、主人の頼みがあれば主人を殺せるかという難問を解く・・・


● 2010年:虐殺器官(伊藤計劃のデビュー作品)
 ハーモニーに継いで、殺戮器官も読んだ 久々にすごいSFだ これでも賞が取れなかったのだから、この世界は競争が激しい。
この作品の頃から、癌と闘っていたのだから、生きることの意味・・・死ぬことの意味を深く考えていたのだと思う。テロを防ぐには、テロリストの多い国を内戦状態に持って行けば良いという発案・・・それが徐々に分かっていく過程がすごい。

    saturiku

 

● 2006年:楽園の泉(アーサーCクラーク)

 宇宙エレベータ建設と、初期に事故が起こり設計者が救出に行く話。科学に基づいたリアルなストーリーと、その場所が、信仰の場所になっている事から、畏敬の念がある

 

● 2006年:イノセンス(山田正紀)
 アニメ映画「イノセンス」の前日談。バトーというサイボーグ化された公安警察官にジャックインして護衛者を殺そうとするサイバーテロリストとの戦い。
愛された犬にはソウルがある。魂がテーマで、サイボーグにも魂があるか、ロボットは、、、、

 

● 2005年:コンフリートロボット(アイザック、アシモフ)
 短編集ながら、ロボットっていったい何なのか?人間とどう違うのかを考えらセルテーマだ。

 

● 2005年:フェッセンデルンの宇宙(エドモンド・ハミルトン)
 50年前のSFだけど、今と変わらない想像力。人間の頭の中って、進化していないと思う。そのストーリーを受け入れないのは、その時代の固定概念なんだろう。実験室の中で宇宙を作り出して、シミュレーションする手法は当時は斬新すぎたのか。

 

● 2000~2004年は、本のタイトルの記入しか無かった

 

● 2000年:映画「X-メン」
 ミュータントと、人類との共存を目指すために、ミュータントの悪と善が戦う。
老化しない肉体を持つウルヴァリン、触れた者の力を奪う能力を持った少女・ローグなど超能力をもった人が現れる。
プロフェッサーXが率いる「Xメン」によって守られたミュータント専門学校が、ミュータントのテロ集団ブラザーフッドと戦う。
シリーズ化され、映画技術の進化とともに、迫力のある映像へと進化していく。


● 1999年:映画「マトリクス」 
 SF作品であるが、カンフーファイトのテイストも含んでいる。ストーリーの各所にメタファーや暗示を置き、全体に哲学や信仰という奥深いテーマも表現している。
従来のCGにはない、ワイヤーアクションやバレットタイムなどのVFXを融合した斬新な映像表現は、迫力がありとても楽しめる。

 

● 1995年:映画「GHOST IN THE SHELL」
 押井守の衝撃的なアニメ作品。他人の電脳をゴーストハックし、人形のように操る凄腕ハッカーが入国した。公安9課が捜査を開始するが、その正体はつかむことが出来ない。
そんな中、義体メーカー「メガテク・ボディ社」の製造ラインが突如稼動し、女性型の義体を一体作りだした。義体は動き出して逃走するが、交通事故に遭い公安9課に運び込まれる。調べてみると、生身の脳が入っていないはずの義体の補助電脳にはゴーストのようなものが宿っていた・・・

    gosuto

 

 

● 1990年:映画「トータル・リコール」
 フィリップ・K・ディックが1966年に発表した短編小説『追憶売ります』の映画化。
近未来火星には植民地があり、多くの人類が居住しているが、酸素が薄いためマスク無しでは建物の外に出らない。
反乱分子に共感していたクエイドは、いろんな困難のあと、火星の古代人が作ったリアクター(酸素を発生させる装置)を作動させる。火星は酸素に包まれ、火星の民衆は圧政から解放される。
変装のロボットフェイスが印象的だった。

   

● 1986年:ニューロマンサー (ウィリアム・ギブスン)
 電脳空間(サイバースペース)に意識ごと没入(ジャック・イン)して企業情報を盗み出す伝説のハッカーの話。それが電脳の世界とカンフーを融合した映画「マトリックス」へとつながっていく。

    romanser

 

● 1985年:映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
 高校生マーティは、科学者である親友の博士ドクを手伝って、深夜の駐車場にて、乗用車デロリアンを改造してドクが開発したタイムマシンの実験をする。続編も出て、タイムマシンのパラドックスの話へと進んで行く。

 

● 1985年:映画「風の谷のナウシカ」
 偶然借りたビデオで初めて宮﨑駿を知る。文明を崩壊させた最終戦争から1000年、激しく汚染された大地に異形の生態系である「腐海」や「蟲」が出現し、日々拡大する腐海の毒に人々が怯える世界。日本にもこんなすごい人がいると感じ、その後も彼の作品を見続けたが、この作品が一番気に入っている。

    naushca

 

● 1984年:漫画「ドラゴンボール」
 少年ジャンプに掲載されていて、読み終えると次の週が待ち遠しくなった記憶がある。
格闘技モノの内容がだんだんとSFになっていく。スカウターというウエアラブルコンピュータがかっこよかった。やがてTV漫画化され、子ども達と一緒に楽しんだ記憶がある。


● 1982年:映画「ブレードランナー」
 映画を見てから、原作の「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」(1968年)を読み、フィリップ・K・ディックというSF作家を知る。
ストーリーは、第三次世界大戦後の未来、サンフランシスコを舞台に賞金稼ぎのリック・デッカードが、火星から逃亡してきた8体のアンドロイドを「処理」するという物語。
主人公は人造人間を処理していく中であまりに人間らしい人造人間と出会い、人間と人造人間の区別を次第に付けられなくなってゆく。人間とは何か? 人間と人工知能の違いは? いろいろと考えさせられた。

    denkihitsuji


● 1982年:漫画「AKIRA」
 漫画で大友克洋を知り、彼のキャラクターデザインの素晴らしさにほれた。
そして1988年にアニメ映画を見ることになる。ストーリーは、軍事機密=アキラの秘密を解いていく話。強力なクスリの連続投与により、鉄雄は不思議な力に覚醒し始め、ラボを飛び出した。鉄雄は、意識の中に現われては消える「アキラ」の存在に苛だち、アキラの眠るカプセルへ向かう・・・

 

● 1982年:映画「TRON」 
 世界で初めて全面的にコンピューターグラフィックスを導入した映画として話題を集めた。
シド・ミードのデザインのバイクデザインやPCの内部世界を美麗な映像で表現したところがデザインの参考になった。

    toron

 

● 1979年:映画「スタートレック」
 カーク船長が乗る宇宙船エンタープライズ号の航海日誌。ワープ航法、物質転送機等いろんな技が出てきて、TVでも長期にわたって放映された。
宇宙をまるで海のように航海する姿は、宇宙を身近に感じさせてくれた。



● 1979年:映画「エイリアン」
 ギガーの画集を購入した。人間の想像力はすごい、よくもこんなに怖いシーンを描けることだと感心させられた。
今でも映画館の最前列で見たシーンを思い出す。最前列に座ると、そこはスクリーンの中にいるのとおなじ感覚であり恐怖が倍増する。ジョーズという映画も恐怖感があったが、同じようにエイリアンがいつ出てくかわからないところに恐怖を感じた。

    eirian

 

● 1977年:映画「スター・ウォーズ」
 劇場の試写会で見て驚かされた。宇宙戦艦が画面一杯に動いていくシーンは圧巻で、シュノーケルカメラという撮影方法を知った。
1978年の「未知との遭遇」も巨大な母船の大きさに圧倒された。1979年のアメリカ出張で、夜間飛行の時に空港を眺めると同じような光景が広がっていることに気づき、映画の場面を思い出した。
スケールのとてつもなく大きなアメリカに住みからこそ、創ることのできる映像だと感じた。

   

● 1969年:映画「2001年宇宙の旅」
 デザイナーを目指して勉強していた高校生の時見た映画、その当時は意味が分からず退屈なストーリだったが、出てくる機械やインテリアが、かっこいい映画だと思った。
その後、アーサー・C・クラークの原作を読んで、SF作家の考えたことが現実の宇宙開発になっていくことに驚かされた。

    2001

 

● 1966年:映画「ミクロの決死圏」
 ストーリーは、物質をミクロ化する技術によって、人間の脳に入り内部から脳出血の治療をする。
特殊潜航艇ごと小さくして、注射器で体の中に入る。ミクロ化のタイムリミットが1時間というなかで、ハラハラドキドキしながら映画を見た記憶がある。

 

● 1963年?:「月世界地底探検」
 私とSFとの出会いは、確か小学生低学年の時に祖母に買ってもらった「月世界探検」か「月世界旅行」か「月世界地底探検」・・・と言う本だった。
憶えている内容は、地底人がいてキノコのようなものを食べていることぐらい。
1969年にアポロ11号が月に着陸する頃には、分別がつき月人がいないことは分かっていたが、SF小説にある夢やロマンに共感を覚えていた。

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■ SFをつくる

 いろいろとSFに関心を持ち、デザインに活かせないかと考えていたら、1989年にショー用のロボットでそのイメージを実現する事が出た。これは7軸複腕協調ロボットという、人間がミシンを使って衣服を作るシミュレーションをしたものである。
人間の腕の動きをサーボモータとシーケンサーで制御して、袋を縫って、穴にひもを通す実演をした。
デザインの狙いは、未来的なイメージと、ロボットらしさの表現であった。

高さ2m、(写真は1/5モデル)片腕が50kg 当時は最先端の技術だった

    sesara

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